DynamoDBは高可用で超柔軟なスケーラビリティをもつNoSQLサービスです。
あれ?SimpleDBはどうしたの?と思ってしまいますが、SimpleDBよりも更に柔軟でスケーラブルです。
DyanmoDBはSimpleDBと比べて以下のような利点があります。
- SimpleDBでは、1つのドメイン(DBでいうテーブル)につき10GBというデータ量制限がありましたが、DynamoDBでは無制限で、ドメイン制限を超えた場合のスケーリングがアプリケーションレイヤーの設計にまで影響していたのが解消され、カスタマイズされたConsistentHashing法により自動的にスケーリングが行われます。
- DynamoDBではスループットを設定できるため、アクセス数が増加しても低レイテンシが保証されます。
- SimpleDBではマシン時間での課金でしたが、DynamoDBではスループットによる課金です。ユーザーはより費用の見積もりがしやすくなりました。
- SimpleDBではすべてのアトリビュート(カラム)にインデックスが貼られていました。DynamoDBではシングルプライマリキーもしくはコンポジットプライマリキーにのみインデックスを貼ることで高パフォーマンスを図っています。
それではさっそく触ってみます。
AWSコンソールをみると、左はじにDynamoDBのタブが見えます。
これをクリックするとDynamoDBのダッシュボードが表示されます。
「Create Table」をクリックして、テーブルの設定を行います。
まず、テーブル名とプライマリキーを設定します。
プライマリキーは単一のHashキーかHashとRangeの複合キーが設定できます。
ここではbookというテーブル名でシングルHashキーを設定して「Continue」をクリックします。
次に必要なスループットを設定します。
Read CapacityとWrite Capacityの値を設定しますが、
それぞれ1秒に読み書きされる回数の見積もりと1アイテム(DBでいうところの行)の平均データサイズで決まります。
つまり
Read Capacity:1秒間に読み込みされる回数 × 1つのアイテムの平均サイズ
Write Capacity:1秒間に書き込みされる回数 × 1つのアイテムの平均サイズ
という計算のもと設定します。
また、「Help me calculate ,,,」というチェックを入れると、読み込み回数やデータの平均サイズなどを入力して求めることもできます。
「Continue」をクリックすると、Alarmの設定画面に移ります。
ここでは上記で設定したスループットの何割を超えたら通知するかを設定できます。設定したスループット以上の性能はでないため、これで性能を監視し、必要に応じてスループットをアップするような運用になります。
適宜設定して「Create Table」をクリックするとテーブルが作成されます。
これでテーブルの作成が終わりました。
作成されたテーブルが一覧画面に表示され、行を選択すると、プロパティ情報や現在のスループットやレイテンシなどが表示されています。
またCloudWatchのメトリクスやアラームの情報なども確認できます。
追加で、book_idとposted_atを複合ハッシュキーにもつcommentというテーブルも作成します。
とりあえずテーブルまでできました。
次回はSDKからDynamoDBにアクセスしてみます。
今回は以上です。